塩尻未来会議

レポート
2016/8/23

[塩尻未来会議]「~塩尻は「宿場町」じゃなかったけ?中心市街地を再生する作戦を練ろう!~」を開催しました!

「塩尻未来会議」は、まちの課題をみんなで考えて、課題解決への挑戦を応援していくための場所。市民や企業、NPO、そして行政など、塩尻のさまざまな関係者のみなさんの対話の場となることを目指して、継続的に開催されていきます。

2016年度2回目となる塩尻未来会議が、8月23日(火)塩尻市大門一番町の複合公共施設「えんぱーく」で開催され、夏休み中の大学生をはじめ、45名の参加者が集まりました。
テーマは「中心市街地の再生」。 かつて製造業の企業城下町として栄えた塩尻市中心市街地(大門商店街)ですが、塩尻駅の移転やモータリゼーションの影響で空洞化が進み、街の再生が課題となっています。
そこで今回は、中心市街地の再生に「場所づくり」という観点で取り組んでいる東礼華(ひがし・あやか)さんと、鈴木潤吾(すずき・じゅんご)さんをゲストにお招きしました。東さんは松本市で空き店舗をリノベーションしてコミュニティスペースをつくって運営している大学生、鈴木さんは塩尻市でゲストハウス開業を目指す木工作家です。
お二人の取り組みを参考に、参加者同士が「自分なら塩尻の中心市街地でどんなことができるのか」を語り合う場所になりました。
この模様を『塩尻耕人』編集室Oがリポートします!


今回も司会は山田崇さん(塩尻市役所企画課シティプロモーション係)。ゲストファシリテーターとして・紫牟田伸子 さん(シビックプライド研究会)と 左京泰明 さん(NPO法人シブヤ大学 学長)をお迎えしました。

黒縁眼鏡がトレードマークの山田崇さん

東京・渋谷のまちづくり専門家・左京泰明さん(写真左)

まずはアイスブレークとして参加者どうし五人一組で自己紹介タイム。
そして「自分がえんぱーくの近くに引っ越してきました。欲しいお店、欲しい施設が3つだけつくれるとします。あなたならどんな場所が欲しいですか?」という設定で、塩尻の街に欲しい場所を紹介しあいました。そうすると、「カフェが欲しい」、「スポーツジムが欲しい」、「本屋さんが欲しい」という声や、中に は「夜まで遊ぶところが欲しい」といった声も。価値観も嗜好も十人十色。自分が思ってもみなかったものが出ると、「いいね!いいね!」「あ、そういうのも アリだね!」と、各テーブルが賑やかな声であふれました。

続いて、ゲストによる活動紹介。
1人目のゲストは信州大学工学部(長野市)2年生で建築を学ぶ東礼華さん。
2015年11月に大学の仲間と「まつもと空き家プロジェクト」を立ち上げ、2016年5月にはコミュニティスペース「ロッピキ」(松本市北深志)をオープンしました。学生と地域の住民が交流する場を運営しています。

クリーニング店だった空き店舗を利用した「ロッピキ」は、塩尻市大門商店街にあるコミュニティスペース「nanoda」がモデルだそうです。「学生とまち の人がつながる場」をコンセプトに、学生たちが自分たちの手で改装して使っています。家賃はなんと月1万円。「始める時にはお金の心配をしたけれど、始めたらやれてます」と東さんは楽しそうに話してくれました。

そもそもこうした場所をつくろうと思ったのは、「大学が21時に閉まった後、学生同士が集まる場所がない」ということに気づいたから。そこで「いろんな人 が集える場所をつくろうと思った」と東さん。立ち上げ時のメンバーは5名。信州大学の学生は1年時には松本キャンパスで学び、2年次以降は学部ごとに長野市や上田市、伊那市などのキャンパスに移ります。2年生になって立ち上げ時のメンバーはそれぞれの新天地に旅立ちましたが、「ロッピキ」は松本に帰って来 た時の拠り所だと言います。

ただ場所に集まるだけでなく、「ロッピキ」で開催されるさまざまなイベントを通じて、メンバーそれぞれがやりたいことを見つけていったこともひとつの大き な成果のようです。たとえば、コーヒーのイベントを開いた学生はカフェに興味があることを再確認し、別の学生は伊那市で物件を借りて本屋を始めました。そして、この場所を立ち上げ運営していく中で、メンバー間の絆が深まったということも東さんは話してくれました。
「大変なのは現在住んでいる長野市などから松本に通うこと。それでもこのメンバーでやりたいという思いが強いです」。

「場所をつくること」は、「誰かと関係性を築くこと」だと思いました。東さんにとっては、かけがえのない友人たちと会える場所だからこそ、その場所に価値があるのかもしれません。

2人目のゲストは木曽檜を使ったライフスタイルを発信する株式会社Tree to Greenで働く鈴木潤吾さん。埼玉県出身の29歳です。

東京の大学を卒業した後、大手自動車メーカーで働いていた鈴木さん。木を使うことで日本の森林保護に貢献しようと決意し、会社を辞めて木曽郡上松町にある長野県上松技術専門学校でものづくりを学びました。卒業後は会社勤めをする傍ら、友人たちと元公民館をゲストハウスへリノベーションするプロジェクト「AKIYA」(家具メーカーIKEAをもじって命名)を始めました。
鈴木さんは、「やってみさえすれば、やる前に想像しているよりも断然おもしろい」と言います。なぜなら、この地域には、「おもしろい人とおもしろいことをやっている人がいる」からとのこと。
鈴木さんがいま拠点にしている家の家賃はこちらも1万円。メーカーに勤めていた頃と比べれば収入は減ったそうですが、自炊をするようになって出費も減ったそうです。
「収入に合わせた生活の仕方になる。飛び込んでみたらなるようになります」。

ゲストの話の後は、「自分が塩尻でやってみたいこと」というテーマで「これを話し合いたい!」という8人がリーダーとなって、グループワークを行いまし た。そしてそれを最後に自分たちなりに実行可能な「作戦」として発表。たとえば、「映画を観て感想を語り合う作戦」「まちなかでポイントラリーをする作戦」「24時間営業の遊び場をつくる作戦」「通りを眺める仕事場をつくる作戦」などなど。
ちなみに、「映画を観て感想を語り合う会」が早速この半月後に開催され、好評だったそうです。

photo:編集部

最後に参加者ひとりひとりが明日からの行動を決意表明。大きな決意も、身近な決意もありますが、口に出すだけで夢は一歩前進。ここから塩尻のまちに新しい芽が生まれ、大きな木に育っていくかもしれません。

photo:編集部

次回の塩尻未来会議は、10月4日(火)18時〜20時。今回と同じく「えんぱーく」で開催されます。テーマは「観光」。「新しい観光はいろいろあるはず。塩尻の観光をプロデュース!」と題して、みんなで未来を想像していきます。

詳細はFacebookページ(https://www.facebook.com/shiojiri.mirai.kaigi/)で発信していきます。
塩尻のこれからに関心のある方でしたら、どなたでもご参加いただけます。この記事をお読みの皆さんもぜひご参加下さい。

(Text:編集室O、Photo:Ando“AN”Masaki)